私のウェブサイトへようこそ。このサイトでは、私がこれまで研究してきた成果を公開しています。

私の研究は、大きくは4つの研究分野に分かれます。
まず最初に取り組んだのは、マルクスの思想に学びながらマルクス主義人格理論を考えようとした研究です。その原点には、マルクス主義における個人と社会との関係を根本的に考え直してみたいという意図がありました。これが第1の研究分野です。
その人格理論を研究するなかで、1つめに、これまでの発達論や教育論は男性中心主義で、女性の視点がまったく不在であることに気づかされました。そこから発達論や教育論におけるジェンダーとセクシュアリティ問題に関心が向かいました。それが、第2の研究分野になり、今日に至っています。
2つめには、これまでの発達論や教育論につねに伴っている危うい〈子ども-大人〉関係―一方の極にある保護主義とパターナリズムと他方の極にある放任主義―をどのように克服したらいいのかという問題にぶつかりました。その作業に取り組むために、ドイツの教育終焉論や反教育論を材料に〈子ども-大人〉関係を研究したり、最近では人間とは何かという原点に戻りつつ、「生命」と「脆弱性」をキーワードにしながら教育論を考えています。これが第3の研究分野です。
最後は、ドイツにおけるジェンダー平等とセクシュアリティ教育を日本のそれと比較研究するという作業です。2回にわたるドイツでの長期の滞在で、「再帰的男女共学」や「男子援助活動」を研究しました。また、最近ではドイツの性教育、とくに旧東ドイツの性教育を研究しまとめているところです。

わたしの研究が、何かのお役に立てれば、幸いです。